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discotortion a new warning!!!!!!!!

discotortion new 3rd album

2014.april.10 release

 (8songs ¥1800)

もっと速いバンドも、もっと重いバンドも山ほどいるが、こんなバンドはdiscotortion以外にはいないのだ。
基本的にほとんどの物事がネット上で俯瞰できるようになってから一体どれくらい経ったのだろうか。憧れのバンドが影響を受けたと公言するあのアーティストの名前を何ヶ月も唱え続けることや1枚のジャケット写真を蜃気楼のように追い求めることはもはや幻。直接、手に触れることやものとして手に入れることは叶わずとも情報<データ>として確認することはたやすく、健全な妄想や愛らしい勘違いはすっかり置いてけぼりを喰らわせれて見渡すかぎり世の中は品行方正なパンク、ハードコアやオルタナ・バンドばかりになってしまった。皆、正しくロックする。そして我々はあくびが止まらない。
元は打ち込みのドラムにギター&ヴォーカルとベースのデュオから始まったこのユニットも年月とメンバー・チェンジと作品のリリースを重ねるうちに6人の大所帯バンドになった。当然、サウンドも当初のBIG BLACKやSteve Albini関連のバンドを意識したメカニックで硬質なニューウェーヴ~ジャンク・サウンドからツイン・ドラムの暴走する鼓動とバリトン・ギターのブ厚いリフの注入によって重くロックし、人間の性や業を己の血で描き出すかなり生々しいものへと変化した。
セカンド・アルバムで完成したように思えたdiscotortionだったが、アルバム発表後の年末にギター、キーボードにライブではパフォーマーとしても欠かせない存在だったチカダが脱退。ぽっかり開いた大きな穴を埋めることはハナから放棄し、彼らと縁深い200MPHのベーシスト、ハッタをヘルプに迎えてライブ活動を続けた。穴を埋めるのではなくその下に潜り込んだわけである。さらに同じく200MPHからギターのハヤシも合流してライブを重ねつつ、今回のサード・アルバムを制作。従来のリフとツイン・ドラムを軸にしつつ何重にもトグロを巻く歪音と、悟りからあえて目をそらし、腐りゆく己の肉体を恐れることなくもがき続ける道を選ぶ覚悟に満ちた歌はロックの重さやハードコアの凶暴さといった各ジャンルを測る指標となる概念をすべて溶かしてしまいそうなほどの熱量を帯びたサウンドへと見事に昇華している。
またこのバンドを追いかけ続けてきたコアなファンならその熱量とともに随所に散りばめられたCOWPERS(言わずと知れたdiscotortionの前進バンドのひとつ)やさらにそれに多大な影響を与えたROCKET FROM THE CRYPTを思わせる旋律やコード展開にニヤリとするに違いない。これが冒頭に述べたような教科書的なコピー&ペーストならばシラケるばかりだが、discotortionの場合は完全に血中アルコールのごとく滲み出たものであるからたまらない。
このサード・アルバムが彼らの新たなステージなのか、あるいはあえて封印してきた最後の扉なのかは現時点ではまだ誰にもわからないが共に見届けようではないか。もっと速いバンドも、もっと重いバンドも山ほどいるが、こんなバンドはdiscotortion以外にはいないのだから。
info@discotortion.com
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